ボイセンベリー
ボイセンベリーに含まれるエラグ酸の効果・2
エラグ酸の効果
◆糖尿病を予防する効果
糖尿病とは何らかの影響で血糖値を下げるインスリンの働きが悪くなり、吸収された糖が減少せずに血糖値が上昇してしまうことです。
糖が血中に増えることにより毛細血管が詰まりやすくなり、時には足などが懐死してしまうこともあります。
そして糖尿病の原因の一つとして、インスリンの分泌を阻害するのがレジスチンというホルモンがあります。
エラグ酸はこのレジスチンの分泌を抑えるため、糖尿病にも効果的といわれるのです。
※レジスチンとは、脂肪細胞から分泌され、肥満によって分泌が上昇するホルモンの事です。糖尿病の発症原因を引き起こす原因の一つと考えられています。
ボイセンベリーに多く含まれている「エラグ酸」
エラグ酸とは
●エラグ酸の歴史
エラグ酸は1831年にフランスの科学者であるアンリ・ブラコノーによって発見されました。
このエラグ酸は、虫こぶからエラグ酸が単離された点と虫こぶのことをフランス語でgalleと呼ぶ点に由来しています。
このgalleを逆さから読んでellagicacidと呼ばれるようになりました。
エラグ酸は1996年に厚生労働省に医薬部外品として認可されています。
その後2003年の3月には厚生労働省により食品添加物として利用されるようになり、エラグ酸の安全性についても確認されました。
※虫こぶとは、植物が寄生虫に寄生され、植物が異常な発達をし、コブ状の葉や茎が形成されることです。
視覚機能を改善する効果 ボイセンベリー・アントシアニン
●視覚機能を改善する効果
「視覚」とは、対象物を光の情報として捉えて信号化し、その信号を脳に伝えて像として判断・認識する事です。
この信号を脳に伝えるのが、目の網膜にある「ロドプシン」と呼ばれるタンパク質です。ロドプシンが光の情報を受け取り、脳が信号として受け取ることによって、私たちは
「物が見える」という感覚、即ち「視覚」を得ることが出来るのです。
このロドプシンは、ひかりを受けることによって分解されます。そして、新たな光の情報を得るために再合成され、もとの状態に戻るといった一連の流れが繰り返し行われています。
しかし、長時間目を使い続ける(酷使)ことによって、ロドプシンの再合成が遅れてしまうことがあります。
再合成が遅れると、目がショボつく・ぼやけるなどの疲れ目の原因にもつながります。
アントシアニンは、このロドプシンの再合成を促進する働きがあり、視覚機能を改善する効果があることが明らかになっています。
ボイセンベリーのアントシアニンの効果(花粉症)
アントシアニンの効果
●アントシアニンの花粉症に対する働きや効果も明らかになっています。
花粉症の症状の代表例として、くしゃみや鼻水、目のかゆみなどが挙げられます。
体内に入ってきた花粉を有害なものとみなして、体の外へと退治しょうとします。
このときに「ヒスタミン」という物質が放出され、体のSOSに応えようとします。このヒスタミンが花粉を洗い流そうとして、くしゃみ・鼻水・目のかゆみといった、花粉症の症状が
引き起こされる仕組みになっています。
アントシアニンには、このヒスタミンを減少させる働きがあります。花粉症にかかりやすいマウスに、普通のエサとアントシアニンが含まれている餌をそれぞれ与えたところ、前者に比べて
後者のマウスには、ヒスタミンの量が60%も減少しているという結果が得られました。
このことから、花粉症への予防効果が期待されています。
アントシアニン=メタボリックシンドロームを予防する効果
アントシアニンには、内臓脂肪の蓄積を抑え、メタボリックシンドロームを予防する効果があります。
メタボリックシンドロームは、内臓脂肪症候群とも言われています。食べすぎや運動不足といった生活習慣などによって、内臓に脂肪がたまりやすくなり、高血糖、高血圧、糖尿病、動脈硬化など、
様々な生活習慣病の要因となります。
40~74歳においては、男性2人のうち1人、女性5人のうち1人はメタボリックシンドロームの可能性が高い、又は予備軍であると報告されています。
アントシアニンひは、このメタボリックシンドロームへの予防効果があるという研究結果が発表されています。
マウスにアントシアニンを混ぜた高脂肪のエサを与えたところ、脂肪の合成が低下する・内臓脂肪・血液中の脂肪の蓄積が抑えられる・血糖値の上昇が抑えられるという結果が得られました。
更に、血液の上昇を抑える効果、動脈硬化をおさえる効果も報告されています。これらの研究結果から、アントシアニンはメタボリックシンドロームをはじめ、生活習慣病の要因に働きかける
効果的な成分としても注目されています。
アントシアニンの白内障の予防効果
ボイセンベリーにアントシアニンは豊富に含まれています。
●眼病予防効果 ・白内障の予防効果
白内障とは、目の水晶体が白く濁ってしまうことによって見えにくくなり、視力が低下してしまう病気です。
アントシアニンには、この白内障を予防する効果があるという研究結果が明らかになっています。
水晶体はタンパク質で出来ており、体の変化などによってこのたんぱく質が変化してしまうと、白く濁り、視力に影響を与えます。
例えば目玉焼きは、フライパンの上に卵を割って塾すると、徐々に白身の部分が白く、固くなっていきます。これは、卵の白身のタンパク質が、熱の力によって編成した結果です。
このことから、タンパク質は変性すると白く濁る、という事がわかります。
白内障も、進行すると外からみても瞳孔のの中が白く見えます。これが、白内障という名前の由来です。
白内障の症状として、物がぼやけてみえる・かすんでみえるなどの症状が挙げられます。水晶体はカメラのレンズのような役割を果たしています。
レンズが曇ると、写真の画像がぼやけてしまう様に、水晶体が濁ると見えにくくなってしまう、という事です。
アントシアニンが白内障を予防すると言われる要因は、アントシアニンの抗酸化力にあります。水晶体は、光の通り道であるために紫外線による参加のダメージを受けやすい
部分でもあります。
酸化することによって水晶体の濁りを引き起こすとも言われています。アントシアニンの抗酸化力が水晶体を紫外線ダメージから守ることによって、白内障の予防に繋がります。
マウスにアントシアニンが含まれた餌を与えたところ、白内障の進行が緩やかになったという実験結果も発表されており、アントシアニンの白内障に対する働きや効果が
明らかになっています。
白内障は、50歳代から発症しはじめ、80歳代になると、ほぼすべての人が発症してしまうといわれています。これは老化による白内障で、加齢性白内障と呼ばれています。
この様な現状から、「白内障=年配の人の病気」というイメージが強いのですが、近年では若い年齢層であっても白内障を発症する人が増加しています。
そのため、年齢を問わず白内障を予防するための対策をとることが大切だと言えます。